運動解析研究室では様々なスポーツや運動する場面において人間の身体が同様に変化しているのか、負荷がかかる場所はどこかなど人間の身体に関する研究を行っている。

本年度は3年生が自身で研究したい内容を提示しチームを組み研究を進めている。

1,筋肉の研究

筋肉の研究では大きく分けて2つの研究をしている。

1つ目は筋電センサを用い筋肉が発生する電気から筋肉に負荷がかかるのはどのようなときなのかを研究している。特に筋トレをする際に正しいフォームで筋トレを行うこと、筋トレをしている際にどこに意識を集中させるのかなどセンサの値から研究を進めている。

2つ目は筋トレをデータ化し研究すること。毎回の筋トレの回数や種目をデータとしてあつめ筋トレ前と筋トレ後で写真を撮り筋肉がどのように変化していっているのかを研究している。1か月ごとや3か月ごとにデータをまとめ変化した様子から筋トレの回数などを決め、もっとも効率よく筋トレをするにはどうすればよいのか比較検討し研究を進めている。

2,メンタルとスポーツの研究

勝敗が決するスポーツにおいてメンタルはとても重要な要素である。メンタルがスポーツに及ぼす影響を様々な視点からデータを集め比較検討をしている。一例としてトレーニングをする際に好きな音楽を流す場合、流さない場合の実験など、実際に部活動などで利用できる研究である。

3,睡眠とスポーツの研究

睡眠は生活するにおいて重要である。またスポーツに及ぼす影響も図りしれない。睡眠の質をセンサで調べ、質に応じてスポーツのパフォーマンスを測定し比較検討を進めている。

4,各種スポーツの解析

バスケットボールのフリースロー、サッカーのフリーキック、サッカーボールを早く蹴る、球速を速くするためのフォームなど様々なスポーツにおいて動画を撮り、腕の角度や足を振りぬく速度、ボールの回転数などを測定し比較検討を行う。最近ではYouTubeにおいてプロの映像もありプロとの比較検討進めることができ競技力向上につながっている。

5,疲労感の研究

体を動かすと疲労するが疲労は人によって感じ方が違う。なぜ感じ方が変わるのかを研究している。短距離走と長距離走でどちらの方が疲労感が高いのかデータを取り、感じ方の差をパルスオキシメータの結果から分析することができないのかと研究を進めている。

このように運動に関する研究を様々なセンサや視点でデータ化していき生徒自身が検討した仮説と実際どうなのか比較検討を行い深い学びとなっている。今後はまだ利用していないセンサもあり更なる発展が見込まれる研究である。

図1 筋電センサで取得したデータ
図2 睡眠センサによる長時間睡眠のデータ
図3 上半身のトレーニング中