夏休み期間中にも科学工学科では有志で研究活動に取り組んでいます。今日はその様子の一端をご紹介します。
科学工学科3年の課題研究では、身の回りの社会的な課題を自分たちで見つけ出し、実験や調査を通じて解決策を模索することを大切にしています。
応用化学研究室のバイオポリマー班とその他有志からなるメンバーのグループでは、紙おむつなどに使用される高吸水性ポリマー(SAP)の環境負荷の低減に挑戦できないかと探究活動を行っています。
現在使われているSAPは石油由来で、自然分解されずに環境負荷が高いことが問題視されています。一方で、土壌中の微生物が高吸水性ポリマーを生産することが知られており、自然由来のポリマーへの期待が高まっています。そこで当班では、土壌由来の微生物からバイオSAPを探し出し、持続可能な高吸水性ポリマーを開発することを目標に研究を進めています。
実験では
(1)栄養を含んだ寒天培地を用意し、採取した土壌の懸濁溶液を塗布して培養し
(2)数日後、培地上に現れたさまざまな菌から一つずつを選び出し、
(3)新たな培地へ移します。
(4)その後、液体培地に移し替えて純粋培養を行い、
(5)培養液の中でポリマーが生成されているかを確認。

この作業を繰り返すことで、環境負荷の少ない高吸水性ポリマーを生み出す微生物を見つけ出そうと取り組んでいます。
日々、コツコツと研究活動を行うことで実験スキルの向上や自身の探究力を高められるよう頑張っています。秋には学外での発表も予定しており、充実した夏休みを過ごそうと精進しています。


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